1日の晩にシゲさんは事情により帰ることになっていた

なので2日目以降は私の一人旅が始まる

予定詰め詰めにしてしまった今回の旅は、カオレム滞在が3日間しかない

(やっぱり予定は事前に立てるもんじゃないなと後悔した)

しかも本命のシャドー釣りが出来るのは初日と2日目の2日間のみ

先日も書いたように、初日はシゲさんが1匹シャドーを釣って、私はボウズという結果に終わった

今日がラストチャンスだ 

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朝、私が寝泊りしている水上小屋におっちゃんが迎えに来る

対岸の小屋(多分おっちゃんの家)からブゥイーンとやってくる

出航は朝5時、やっぱり涼しいうちが勝負だろうと、昨日より早く出ることになっていた




今日はおっちゃんもタックル持参だ

かといっておっちゃんは自分で釣る為にタックルを持ってきたわけでは無いようだ

私がバックラしてる間にちょろっと投げるくらい

私が復活するとすぐにまたオールを漕いで手動エレキに徹してくれる

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おっちゃんはバスロッド、スピニングでバズベイト



奇跡的にシャドーの活性が急激に上がったりしてないかしら?と期待したけど

明らかに昨日と大差ない湖面...むしろ昨日より反応ねーしwwwwwww

こうなったらもう運とおっちゃんに任せて私はひたすら投げ倒すしかない

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ただでさえ黒いおっちゃんが逆光で真っ黒www




空は相変わらずカンカン照りで、容赦なく体力を奪っていく

まだ朝の8時だというのに汗が滝のように流れてめまいがする

昨日同様、シャドーが着いていそうな立ち木やウィードポイントで投げまくるも一向にバイトはない

こうピーカンでは本湖のオープンで釣るのは無理なんじゃない?と心の中でちょっと疑問を抱いていた

こういう時にタイ語話せたらなぁ...と痛感する

でもおっちゃんはカオレムのプロだ

郷に入っては郷に従え、黙って釣れると信じて投げ続けよう





でもこう暑くて反応も無いと集中力もたないなぁ~と思っていると

ふとおっちゃんとは違う視線を感じた


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ぬぉっ!!!!??

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水牛だ。タイ語でクワーイというらしい。
めっちゃ見られてるしwwww


おっちゃんが私に「クワーイ クワーイ」と連発するので

何のことかと思っていたら、私にタイ語を教えてくれているっぽい

私も真似して「くわーい くわーい」と言ってみると

そうだ!というように、ニカッと笑って親指を立ててグーッとポーズするおっちゃん

めっちゃ嬉しそう、おっちゃん意外と良い人かもしれん


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これ野生?家畜かなぁ?そんな簡単なことも訪ねられずもどかしい...




今度はボロボロになったお寺か何かの遺跡の脇を通る


おっちゃん「あそこ寄ってみたいか?」(分かんないけど多分そう言ってる)

私(うんうんうんと頷く)


実は昨日も遠目に見かけて、あれは何だろう?と気になっていた

岸際に船を寄せて降りろ降りろと合図をする

船を降りてトコトコおっちゃんのうしろについていくと、お花売りの親子が花を差し出してくる

おっちゃんは要らん要らんとずかずか進むので、私も真似して要らん要らんする

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おっちゃんが「そこに座れ」というので言われるがままに座ったら

私のカメラで写真を撮ってくれた

おおおおお、なんか観光ガイドしてくれてるぞおっちゃん!

あまりの不意打ちでなんともいえない無表情の私wwwwww 




この建物について説明してくれるおっちゃん

(タイ語だから全く分からないけど) 

ヒザをついて手を合わせてお参り?しているので私も真似してやってみる

そうだそうだ、とニカッと笑うおっちゃん

何だか釣りの事を忘れてホッコリしてしまうわ

けれどもホッコリしている場合では無い

なんとしても今日はシャドーを1匹釣らなければならんのだ

気を取り直して再び船を出す








そしてまもなく私は念願の1匹を手にする








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ちっっさwwwwww


びっくりするほどちっさな子が釣れたwwwwww

まるでライヒーみたいだがこれは紛れも無くジャイアントスネークヘッドだ




...いやいやジャイアントスモールスネークヘッドだなこりゃ

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困った。

午前中シャドーが釣れたら満足だから午後はナマズ釣りしようぜ!という算段をしていた

時計はもう正午に差し掛かろうとしている

確かに1匹釣った、間違いない

でもこれでシャドー釣れたよーわーい!キラキラキラ~って終わらせていいのか?

悩む...どうしよう....正直もっとでかいのが釣りたい...こんな赤ちゃんじゃ満足できない...

「サイズ関係なく嬉しいです♡」とか綺麗ゴト言って終わらせれば成立するのかもしれない

いや!!本心は超絶不完全燃焼だしwwwww

うん、無理。終われない。



私は意を決しておっちゃんに相談しようとした、その時...





おっちゃん「よし、戻ってメシにしよう。午後もシャドーやるだろう?」




分かってんじゃんおっちゃんwwwww

何だか言葉通じないけど空気察してくれるおっちゃんに、まじで懐き始めている私がいた




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今日は女将が留守らしい(若女将はあんまり料理が得意じゃないんだってさ)

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タイの出前とかお持ち帰りは袋に入っているのが定番、パックじゃないんだね

日本では見慣れないから何だか一見不便そうな袋式だけど、スープも入れられて実は超実用的




さあ、午後も頑張ろう

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とか言ってまた観光してるwwwwwww



だっておっちゃんもはやちょっとドヤ顔で「あそこも寄るだろう?(ニコニコ)」って言ってくるから

いやもう観光はいいから釣りしようぜ!なんて私言えないwwww

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満足気なおっちゃんの背中




再び船を出して昨日少しだけ反応が良かったダムのバックウォーターへ行ってみる

漁師も入れる日と入れない日があるというとっておきポイントらしい

本湖に対してこちらは日陰も多くて魚が溜まっていそうな雰囲気がある

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時間は刻、一刻と過ぎていく

日陰で釣り出来ているので本湖に比べて暑さはだいぶマシで

集中力を切らさずに投げ続けることができた

私は無言でペラルアーをジャカジャカ引く

おっちゃんも無言でキコキコとオールを漕ぐ

静まり返った水面には私たちが釣りをする音だけが反響してなんだか不気味

ジュポッという捕食音が数十分に1回どこかで聴こえる

それが近くだと興奮して投げろ投げろ!となるが遠いと「うーん」と唸るだけのおっちゃん

自分が釣りたかったシャドーだけど、何だかもうおっちゃんの為にも

絶対に釣らなくては!という気持ちになってきた

あとはここに連れてきてくれたシゲさんにも釣れた!と報告する為にも






そしてその瞬間は来るべくしてやってきた





立ち木が密集した場所の奥で、バシャンッ!と水柱が立った

すぐにおっちゃんが投げろ!早く投げろ!と叫ぶ

私は一瞬(あんなとこで掛けて取れるのか?)と迷ったけれど次の瞬間には思い切り竿を振っていた




ぽちゃん。




丁度良いとことにルアーが落ちた。ポシュッポシュッポシュッ..

バシャーン!!!!




立ち木の中で水面が炸裂した!!!!

グウンッと竿先が絞り込まれる

思い切り竿を煽って仰け反りながら必死で巻いた

かなり必死だった

私バス釣りも雷魚もそんなにやったことないしこんな木の生えた所で魚掛けたことない(汗)

でもおっちゃんがとにかく巻け!!と言ってるから無我夢中で巻いた

でも案の定巻かれて動かなくなった




終わった.....。




一瞬失意したがおっちゃんは「取りに行くぞ」と言うとナタで立ち木を切り始めた


強引wwwwwwww


絶望的状況だけども、幸い良い掛かり方をしてくれてるみたいでロッドにはまだ生命感が残っている

諦めるのはまだ早そうだ




魚が絡まっている立ち木までたどり着くとナタで木をぶった切るおっちゃん

そ、そんな乱暴にwwwラインまで切んないでよwwwwww冷汗

心の中で絶叫したけど、おっちゃんは容易く木だけを切ってのけて

ラインを掴むとあらよっと、船に魚を引きずり揚げた





ビタンビタンッと船底でのたうちまわる鮮やかな蛇柄の魚体

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ようやく釣れたシャドー 2匹目だけど

嬉しすぎて泣きそうレベルで嬉しかった

サングラスの奥ではまじでウルウルしていた

写真を撮ってやるぞ!と言うおっちゃんも、とっても嬉しそうだ

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凄まじく構図はセンス無いけどwww全部指入ってるしwwww

おかげで写真は全部トリミングさせて貰った(少し画質が荒いのはそのためだ)



でも写真なんてどうでもいい

こんな乾季の低活性にカオレム・シャドーが釣れたのだから

サイズもビッグママとは言えないがジャイアントスネークヘッドと呼ぶには十分な大きさだ

おっちゃんも満足気だし、私はますます嬉しくなった

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釣れてくれて本当にありがとう




この後も少しだけ狙ったけれど、夕方もう陽が沈んで私達は小屋へ帰った


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こうして私とおっちゃんのシャドー釣りは終わった

たった2日間だけだったけど、きっと一生忘れない日になった

小屋に戻ると、おっちゃんはサヨナラも言わず家に帰っていった

(そこはドライなんだな...)

と、ちょっと淋しく思ったけれど、それくらいが丁度いいんだ、きっと

そう思い直してビールを少し飲んで、ぐっすり眠った

シャドーの強烈な水面爆発を思い出しながら

ありがとう...おっちゃん







翌朝目覚めると、台所でおっちゃんが普通にメシ食ってた

「サワディカップ」(ニッコリ)

ちょww何でここにいるんだよwwww

昨日の私の感傷を返せwwwwww




やっぱりタイはよく分からん





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夜、ライトアップされるカオレムの畔の寺院 Wat Wang Wiwekaram

 



to be continued..